彦根には国宝・彦根城だけでなくもう一つ国宝があります。
「彦根屏風」。
江戸時代初期に描かれた風俗画で現在も作者が特定できておりません。
1955年に国宝に指定、「近世初期風俗画」の傑作です。
モチーフは男女15人の人物と一匹の犬、最新の流行を生み出していた当世の遊里内の風俗。
京の遊里の一室で、長い刀にもたれ身をよじるかぶき者、ペットの洋犬、キセルなどが江戸初期の空気を表わしており、
また、画面では恋愛の一部始終が表わされていると指摘されております。
出会いから、手紙を書く関係へと進み、すごろくに興じるような仲となり、やがて終焉を迎える。。
金箔地を背景にしているのですが、きらびやかではなくどこか寂しげな雰囲気が漂い、本当に引き込まれるような独特な作品です。
彦根城博物館に保管されており、博物館には複製画を常設展示しておりますが、実物の公開を行うことがございます。その際はまた告知させていただきます!
写真は彦根駅に展示しているレプリカです。