岩手県 住みます記者より

【盛岡】漫才授業in見前南中学校

16/03/04

盛岡市立見前南中学校では岩手県住みます芸人のアンダーエイジを特別講師として呼んでいただき、漫才を作る授業を行っております。

SNSの発達により、人と人との直接のコミュニケーションの不足・能力の低下が叫ばれる昨今、漫才という相手の事を考え話し、会話を組み立てていくということが、コミュニケーション力をつけていくことになると考えられ、地元に密着し活動しているアンダーエイジに白羽の矢が立ち講師を務め、3年目を迎えました。


加えて、「人前で話す」「話題を選んで話をする」「相手の事を考えながら話をする」といった中学校の国語科の履修内容が漫才を作ることで得られるとして、国語科の3学期の授業の目玉として取り組んでいただいております。

今年で3年目ということもあり、1年生のころから授業を楽しみにしていた生徒さんも多く、「やっと漫才の授業が受けられる」「アンダーエイジから漫才のこと聞きたい!」という声が授業を始める前から聞こえてきました。

アンダーエイジが出向き、漫才を教える授業は全部で4回。



1回目:アンダーエイジによる漫才のデモンストレーション、漫才の作り方講座

2回目:生徒さんが作ったネタを見て、アドバイス

3回目:クラス代表決定戦に審査員として参加、クラス代表にアドバイス

4回目:学年チャンピオン決定戦に審査員として参加



題材は「昔話」。

誰もが知っている昔話を基本とすることで、話の筋や笑いを入れるポイントを作りやすく、聞いている側も展開を考えながら聞く事が出来ます。

生徒さんたちは、独自に考えたネタをアンダーエイジに見せ、アドバイスをもらい、ネタをブラッシュアップ。中には授業時間だけでは足りず、放課後、体育館のステージを借りて練習したり、相方の家に行ってまで練習をしてきたコンビもいたとのことです。

生徒さん達が真剣に漫才に取り組んでいる話を聞いて、とてもうれしく思いました。


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2回目の授業の様子
生徒さんひと組ひと組のネタを見て、アドバイスを送ります


4回目となった3月4日の授業はクラス代表が自慢のネタを披露し、見前中学校の漫才チャンピオン、まさにM-1チャンピオンを目指すという内容でした。

今回発表してくれたのは8組。

1:笑TAI夢 (赤ずきんちゃん)

2:しぼりたて (比喩)

3:サラダ油 (大造じいさんとガン)

4:アンブレラーズ(かさじぞう)

5:安定大陸 (桃太郎)

6:オムライス (赤ずきんちゃん)

7:二等辺三角形(好きな昔話)

8:ゴロゴロファイティング(桃太郎)



いずれもクラス代表となるだけの素晴らしいネタばかり。

会場内は大きな笑い声に包まれていました。

そんな中、相方が前日にインフルエンザとなり、学校に来られなくなってしまったサラダ油の吉田君は急きょピンネタを書き下ろし、出場することに。

夜中の3時までかってネタを書き、フリップを作って披露したネタは最後に「みなさんインフルエンザには十分気をつけましょう」でしっかり落ちるというプロ顔負けのネタで、会場を大爆笑で包みました。アンダーエイジも「こりゃすごい!」「世界に引き込まれて、最後は爆笑してしまった、やられた!」と絶賛の声を送りました。


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夜中の3時までかかってフリップネタを作った吉田君(左)の熱演!


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アンダーエイジは審査員として真剣に審査を行いました


全8組の熱演の中から見事チャンピオンに選ばれたのは「しぼりたて」の細川君と葛巻君。

みんなが昔話でネタを作る中、あえて「比喩」を題材にしたネタで勝負。

派手さはないものの、しっかりとしたネタ、トークのうまさで見事優勝を勝ち取りました!

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見事優勝した「しぼりたて」の二人
結城先生に報告します「先生俺たちやりました!」


学校からは、「普段はおとなしい生徒が、一生懸命考え、頑張って人前で表現しようとする姿に感銘を覚えた」「漫才を作ることを通して生徒の顔に自信がついてくるのがわかった」など嬉しい声をいただく事が出来ました。

来年度以降も漫才授業は継続して実施していただける予定と聞いており、より質の高い授業を出来るよう、アンダーエイジと共に頑張っていきたいと考えております。

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